Le Journal de Yuki

jeudi, janvier 27, 2005

アウシュビッツ解放60周年

いつものことですが、以下完全に私見だということをご承知置きください。

アウシュビッツ強制収容所の説明自体は割愛しますが、日本でのメディアの扱いが小さすぎる気がしてなりません。 戦後の戦争犯罪への対応の日独間の差は非常に大きいということを実感しました。ドイツが戦争犯罪を認め、謝罪したことで、欧州での政治的地位を確立したのは、日本がいまだ正式な謝罪をせず(これには諸説あるが。)、靖国問題などでアジア各国ともめているのとは対照的です。 メディアでの扱いが小さいのも、ここに起因しているんでしょう。 ちなみにアウシュビッツの保存費用を最も多く拠出しているのはドイツで、ここを最も多く訪れるのもドイツ人だそうです。過去の戦争犯罪をどうとらえるかを考える上で、この態度は尊敬に値すると私は思っています。

例えば、ハワイに行ったら、アラモアナショッピングセンターだけじゃなくて、パールハーバーの記念館にも行ってください。こちらを訪れる人の大半はアメリカ人ですが、日本人がここを訪れることはむしろ「過去を受け入れている」と受け取られるように感じました。

個人的に、アジアにおける戦争認識は、日本がもっと譲っていいのではないかと私は考えています。globalizationとregionalizationが同時進行するなかで、アジアとしてのアイデンティティの確立は重要であり、これは日本が謝罪しないことには開けない道でしょう。

一方で、「反ユダヤ主義に対して、断固として対抗する」というアメリカのスピーチには留意しなくてはならないと思います。アウシュビッツは確かに、反ユダヤの象徴ではありますが、このスピーチでは、パレスチナ問題でイスラエルを擁護するアメリカが、その裏づけをここに取ろうとしているように取れるからです。パレスチナ問題において、アメリカに公平な立場を求めるのは無理なんでしょうか。
きりがないのでパレスチナ問題はまたにします。

犠牲者のご冥福を祈るとともに、人種差別と人間が人間を殺しあうことの恐ろしさ、悲しさを忘れないようにしたいと思います。